株主優待投資は初心者向きだが注意点もある
株主優待投資は、初心者向きであることを前回解説しました。気になる方は以下の記事を参考にしてください。
ところが、株主優待投資には注意点もあります。どんな投資手法も完璧なものはなく、それぞれの特徴を把握しておくと投資の成果も良くなるでしょう。
そこで今回は、株主優待投資をするときに特に注意すべき点を3つ解説します。
①株主優待の廃止&それによる株価の暴落
まず1つ目は、株主優待の廃止とそれによる株価の暴落です。
株主優待投資をする最大の目的は、株主優待をもらうことでしょう。
しかし、株主優待は廃止されてしまうことがあります。
企業の業績の悪化や株主優待の費用が嵩むなどの理由で、それまで当たり前のようにもらえていた株主優待が突然無くなるのです。
そうすると、株主優待がもらえない銘柄を保有していても仕方ないので売ってしまおうと考える投資家が多いでしょう。
その時に何が起きるかというと、多くの投資家が同じタイミングで株を売却しようとするので売り圧力が高まります。株主優待の廃止が発表されると株を売ろうとする大きな動きが発生するのです。
あとは想像のとおりですが、株価は暴落します。そして、株主優待の廃止と株価暴落による損失のダブルパンチを受けることになります。
株主優待の廃止だけでもダメージを受けているのに、さらに株価が下落して評価益が下がるというのはなかなか辛いです。
実際に管理人も、タカラレーベンという銘柄の株主優待が廃止されたことで、株主優待の廃止と株価暴落による損失のダブルパンチを受けました。
その時のことについては、以下の記事にまとめてあるので読んでみてください。
②株主優待の改悪&それによる株価の下落
2つ目は、株主優待の改悪とそれによる株価の下落です。
株主優待は廃止にならなくても、優待制度が改悪されることがあります。
1つ目の内容と重なる点が多いですが、株主優待を目的に投資しているのにそれが改悪されてしまうと投資している意味が薄れてしまいます。
そして他の投資家も同じようなことを考えるため、株主優待が改悪されたなら売ってしまおうという動きが出てきます。
そうなると待っているのが株価の下落です。株価がどれくらい下落するかは改悪内容にもよるところが大きいので、必ずしも暴落するわけではありません。
ただ、かなりの高い確率で株主優待の改悪と株価下落による損失のダブルパンチを受けるでしょう。
実は、これと同じことをヤマダホールディングスで経験しています。
ヤマダホールディングスの株主優待は、ヤマダ電機などで使用できるお買い物割引券です。
これを目当てに投資したのですが、投資してすぐの2021年2月に株主優待の改悪が発表されました。そこから1か月くらいは株価が下落トレンドになり、投資して失敗したなと感じた記憶があります。
③株主優待の使い道がない
そして3つ目は、株主優待をもらったけど使い道がないというものです。個人的には最もやってはいけないものだと思います。
株主優待は使ってこそ価値がありますし、優待によっては使用期限が定められています。使い道がないためにいつまでも使えずに放置していると、紙くずになってしまう可能性が高いでしょう。
例えば、ヤマダホールディングスの株主優待(ヤマダ電機などで使えるお買い物割引券)を目当てで投資したにもかかわらず、近所にヤマダ電機が無くて使えないといったことです。
近所に無いからと遠征して交通費のほうが高くついてしまったら本末転倒になります。
ものすごく当たり前ですが、投資する前に自分にとって価値のある株主優待か考えて投資するようにしましょう。
決して、株主優待がお得かどうかだけで判断しないようにしてください。実際に使える店舗が近くにあるか、無理やり使うことにならないかも含めて投資判断すべきです。
余談ではありますが、そういったことを回避するためにどこでも使えるクオカードやお米券、カタログギフトがもらえる株主優待もあります。
しかし、これらは廃止される確率が高い株主優待でもあります。
あくまでも一般論ですが、自社製品や自社店舗割引券などは廃止されるリスクが低く、クオカードやカタログギフトは廃止されるリスクが高いです。
その理由は、株主優待はコストがそれなりにかかるため企業の負担になっているためです。これが自社製品や自社店舗割引券などであれば調達コストを安く抑えることができ、企業の負担も低くすることができます。
そういった企業側の事情を想像すると、どの株主優待が廃止される可能性が高いかなどをある程度は予測することができます。
ちなみにカタログギフトがもらえる株主優待でおすすめなのはオリックスです。
最強の株主優待との呼び声も高いので、以下の記事も参考にしてください。
カタログギフトでハンバーグをもらいました。
まとめ
株主優待投資をする際の注意点を3つ解説しました。
どれも必携の知識ですので、投資する前にしっかりとリスクを考えてから投資するようにしましょう。
くれぐれも管理人と同じような失敗をしないようにしてください。
- 株主優待の廃止&それによる株価の暴落
- 株主優待の改悪&それによる株価の下落
- 株主優待の使い道がない