投資

【8万円の損失】人生初の損切りを実行するまで

損切りすべきか悩んだ1か月

投資している上で絶対に避けては通れない「損切り」について話をします。

投資を始めて1年が経過しますが、先日人生初の損切りをしました。約8万円(ドル換算で約1300ドル)の損失です。

損切りは、損失が確定してしまうため抵抗がありました。1か月以上も損切りすべきか悩んだ末の決断です。

投資初心者は、損切りができずに投資のパフォーマンスを下げてしまうことが多いと言われており、損切りを早めに経験しておく必要があります。

しかし、頭の中では損切りすべきことが分かっていても、もしかしたら株価が戻るかもしれないと淡い期待を抱いてしまうものです。

そこで今回は、損切りに迷っている人に向けて、投資を始めてから損切りするまでの流れを記事にしました。

損切りをうまく使いこなし、投資家としてのレベルアップにつながれば幸いです。

損切りした銘柄

損切りした銘柄は、AT&T300株です。1株29ドルくらいで購入していたので、100万円近く投資していたことにないます。

AT&Tは超高配当株で、配当目的の個人投資家からも根強い人気のある銘柄です。

企業情報を簡単にまとめてみました。

AT&T 企業情報
  • 米国最大級の電話・通信会社
  • 36年連続増配の実績
  • 7%越えの超高配当株
  • 5年前にワーナーメディアを買収し、多額の負債
  • 今年の5月にワーナーメディアの分離予定を発表

AT&Tに投資した理由は、2つです。

  1. 7%越えの高配当
  2. 底値付近の株価で割安

まずは、なんといっても7%以上の高配当であったことが魅力的でした。

当時は投資を始めて数か月しか経過しておらず、「高配当」というだけでなんとなく投資してしまいました。

最初は100株だけ購入したのですが、もっと買えばさらに配当金がもらえると思い最終的には300株まで増えていました。

そしてもう1つの理由が、購入した時の株価が割安であったことです。

2021年1月に購入したのですが、この時は28ドルから29ドルの間で株価は推移していました。

そして株価の5年チャートを見てみると、株価が下落しても27ドルから28ドルで反発していることが分かります。

出典:マネックス証券(https://www.monex.co.jp/

2020年3月のコロナショック時ですら27ドル付近で底を打って上昇したこともあり、27ドル以下には絶対にならないという強い思い込みがありました。

その絶対に割り込まない株価よりもわずかに高いだけというのは、7%以上の高配当も相まって極めて割安で絶好の買い場だと感じたのです。

含み益からの含み損、そして損切りへ

その後、当初の目論見通りに株価は28ドルから反発し、5月中旬には株価は33ドルまで上昇しています。この時点で約1200ドルの含み益となりました。

高配当株をほぼ底値で投資し、個別株に100万円を投じたのは大成功だったのです。

ところが、5月下旬に突如としてある「AT&Tからワーナーメディアを分離する」というニュースが入ってきました。

それと同時に、36年連続増配していた配当が今期で途切れるという憶測が広がりました。

それを受けて、一時34ドル付近まで上昇していた株価は30ドルを一時的に割り込み、半年以上の下落トレンド入りしたのです。

出典:マネックス証券(https://www.monex.co.jp/

5月のニュースの時に速やかに売却していれば損失はほとんどなかったのですが、以下のような理由でそのまま保有し続けてしまいました。

  1. 株価が27ドルを割り込むことは無いという自信(27ドルで反発する)
  2. 高配当株を底値で投資できていた(売却はもったいない)

ところが、10月になるとより一段と売り圧力が強まり、これまでに何度も反発していた27ドルをいとも簡単に突破されたのです。

これは本格的に損切りを検討しなければならないと考え、1か月も悩みぬいた末にようやく2回に分けて損切りしました。

下の表は、実際に売却した時の情報です。

結局売却した時には株価は24ドル後半まで下落していて、約8万円の損失を確定させたのです。

なぜ損切りをすぐに決断できなかったのか

なぜ損切りをすぐに決断できなかったかを突き詰めると、最大の理由は損切りをしたことが無かったからです。

投資を開始したのは2020年の秋ですが、当時は日本株も米国株も上昇トレンドが凄まじく、含み損になる銘柄などほとんどありませんでした。

投資初心者の管理人がどの銘柄に投資しようと、含み損になることはありませんでした。実際に30銘柄くらい保有していて含み損になったものは1銘柄も無かったです。

そのため、含み損が膨れ上がり損切りの検討に直面したのは、約100万円を投資したAT&Tが初めてでした。

もしこれが数万円から数10万円の銘柄であったならば、すぐに損切りを決断できたと思います。

ただ運が悪かったことに、個別株では最大の投資額であった銘柄で損切りの判断を迫られ、悩んでいる最中に株価が下落するという最悪の展開になりました。

この時の心理は、「損を確定させたくない」という気持ちでいっぱいでした。

一方で、損切りした今の気持ちはすっきりとしています。

損切りして数日はもやもやしていたのですが、これも経験だと思えるようになりました。

こういったことを1つ1つ乗り越えることで、投資家としてのレベルが上がっていくのではないでしょうか。

まとめ

今回は、損切りについて解説しました。

投資をしていると、どうしても損切りをしなければならないタイミングがあります。

損切りをしたことが無い場合には、早めに経験しておくと良いでしょう。

そうすればいざというときに、素早く決断ができるようになります。

もし、損切りしなければならないのに損切りできていない人がいれば、この記事がその背中を押すことになればうれしいです。