楽天証券の「米国株デビュー銘柄ランキング」
過去10年間は米国株が非常に好調であったこともあり、ここ数年は米国株が日本でもブームになっています。
日本株に比べて米国株は難しいイメージがありますが、実は米国株こそ初心者向きです。
米国株は収益力が高くてグローバルに展開する優良企業が多く、銘柄の選定がそれほど難しくありません。
それに比べて日本株は、米国企業に比べて魅力的な企業が少なく、優良企業を選定するのが難しいです。
とはいえ、米国株デビューの初心者にはどの銘柄に投資していいか分からないと思います。
そこで楽天証券で「米国株デビュー銘柄ランキング」が掲載されていたので、このランキングを紹介します。
米国株デビューの投資初心者が投資している銘柄を管理人が解説していくので参考にしてください。
20代(米国株デビュー銘柄ランキング)
まずは20代の「米国株デビュー銘柄ランキング」です。
それでは1位から10位まで見ていきましょう。
1位:VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)
VTIは、米国のほぼすべての上場企業に投資可能なETFです。つまり、VTIに投資することは米国に投資することを意味します。
米国株は初心者向きと冒頭に伝えましたが、そうはいってもどの米国企業に投資すればよいか判断することは大変難しいでしょう。
そこで米国の上場企業全体に投資可能なVTIの登場です。
VTIに投資すれば、アップルやマイクロソフト、テスラ、アマゾンなどの超一流企業にもまとめて投資できます。
2位:AAPL(アップル)
アップルは、iPhoneやMacを生産・販売している企業です。
アップル製品は世界中で使用されており、熱狂的なファンがいることでも知られています。
米国のハイテク企業のトップ5、いわゆる「GAFAM」に含まれているのがアップルです。
最近では多種多様なアップル製品だけではなく、クラウドサービスやデジタルコンテンツにも力を入れています。
3位:SPYD(SPDR ポートフォリオ S&P500 高配当株式ETF)
SPYDは、米国の大型株500社で構成されるS&P500のうち、配当利回りの高い80銘柄に投資可能なETFです。
配当利回りの高い銘柄で構成されていることから、配当金をたくさんもらいたいという投資家に向いています。
構成銘柄には、GAFAMなどのハイテク企業は一切組み込まれておらず、成長に乏しい老舗企業がほとんどです。
4位:VYM(バンガード 米国高配当株式ETF)
VYMは、米国の大型株かつ平均以上の配当利回りという条件を満たしている約400銘柄に投資可能なETFです。
さきほどのSPYDと同様に、配当利回りが平均より高いので配当金目当ての投資家に人気があります。
配当利回りが高いだけではなく株価(基準価額)の上昇も期待でき、非常にバランスの取れらETFです。
もし仮にETFを1つしか選べないということがあれば、VYMを選ぶ人が多いのではないでしょうか。
5位:TSLA(テスラ)
テスラは、米国の電気自動車を開発・生産している企業です。
イーロン・マスクがCEOを務め、世界で最も勢いのある企業の1つといっても過言ではありません。
まだ自動車の販売数では日本のトヨタには及びませんが、数10年後には多くの自動車が電気自動車に置き換えられると予想されており、その時に覇権を握れる企業です。
これからの成長が期待されている反面、現在の株価は過剰に評価されていると感じます。
この点をどう評価するかではありますが、非常に株価の上下が激しい銘柄でもありますので初心者はあまり手を出さないほうが良いと思います。
6位:VOO(バンガード S&P500ETF)
VOOは、S&P500を構成する米国の大型株500社に時価総額加重平均で投資するETFです。
S&P500には、GAFAMやテスラが上位に組み込まれていることもあり、今最も勢いのあるハイテクセクターにも投資できます。
また、ハイテク以外にも金融や生活必需品、石油など幅広い分野の企業にも分散投資できるのが最大の強みです。
よく比較されるVTIとVOOの違いは、VTIが米国全体の上場企業を投資対象としているのに対して、VOOはそのトップ500社に投資しています。
しかし、VTIとVOOのリターンにはほとんど差が無く、どちらに投資しても投資の成績はほとんど同じです。
7位:KO(コカ・コーラ)
コカ・コーラは、世界最大の飲料会社です。
コカ・コーラやスプライト、ファンタなどの炭酸飲料以外にもコーヒーやお茶なども幅広く展開しています。
コカ・コーラの強みは、ブランド力と世界中でコカ・コーラのファンがいることです。
コカ・コーラの製品は世界中で消費されており、人口が多いほど売上高が増加する傾向があります。
世界の人口がこれからも拡大し続けることを考えると、コカ・コーラの売上高は今後も成長すると考えられます。
8位:SOXL(Direction デイリー半導体株 ブル3倍ETF)
SOXLは、半導体の製造や販売に関連する銘柄に投資可能(SOX指数に連動)、かつレバレッジ型のETFです。
レバレッジ型のETFは、連動を目指す指数の○倍の値動きをする設計になっており、ハイリスク・ハイリターンの代名詞といえます。
レバレッジ型のETFは右肩上がりの上昇局面では凄まじいリターンを手にすることができますが、連動する指数が下落もしくは横ばいの局面ではマイナスのリターンになります。
つまり、SOXLはSOX指数の3倍に連動するETFで、初心者向きのETFではありません。
9位:SPY(S&P500 ETF)
SPYは、S&P500を構成する米国の大型株500社に時価総額加重平均で投資するETFです。
先ほど紹介した「VOO」と同じ指数に連動するETFであり、運用会社が異なる(SPYがステートストリート、VOOがバンガード)だけです。
リターンはどちらのETFもほとんど変わりません。
10位:QQQ(インベスコ QQQ 信託シリーズ1)
QQQは、GAFAMなどのハイテク企業に集中投資できるETFです。
ナスダック100指数とは、米国のナスダックに上場する銘柄(金融を除く)のうち時価総額上位100社で構成されています。
いわゆるハイテク企業に投資したいという場合には、QQQに投資するのが良いでしょう。
しかし、ハイテク株は2020年のコロナショック後から2021年までは絶好調でしたが、2022年は下落の一途をたどっています。
ハイテク株は長期金利が高騰する局面に脆く、2022年の長期金利上昇で苦戦している今、あえて投資する必要はないかと思います。
30代(米国株デビュー銘柄ランキング)
次は30代の「米国株デビュー銘柄ランキング」です。
それでは1位から10位まで見ていきましょう。
20代と比較すると、銘柄は全て同じです。順位もやや違うくらいでほとんど同じランキングになっています。
20代と30代では年齢差がそれほどないので、ほぼ同じ結果になったのでしょうか。
40代(米国株デビュー銘柄ランキング)
次に40代の「米国株デビュー銘柄ランキング」です。
それでは1位から10位まで見ていきましょう。
40代ではQQQがランク外になった一方で、アマゾン(AMZN)がランクインしています。
それ以外はほとんど同じですが、3位にレバレッジETFのSOXLがあるのが特徴的です。
50代~(米国株デビュー銘柄ランキング)
最後に50代以上の「米国株デビュー銘柄ランキング」です。
それでは1位から10位まで見ていきましょう。
20代と比較すると、SPYとQQQがランク外になった一方で、アマゾン(AMZN)とマイクロソフト(MSFT)がランクインしています。
年齢層が高くなるにつれてETFの比率が高まると予想していたのですが、実際には年齢が高いほど個別株の割合やレバレッジ型ETFの順位が高くなっています。
まとめ
今回は楽天証券の「米国株デビュー銘柄ランキング」について紹介しました。
米国株は日本株に比べて優良な企業が多く、初心者でも投資しやすいのが特徴です。
しかし、米国企業に関する情報が少なく、どの銘柄に投資してよいか初心者には難しいでしょう。
ランキング内の銘柄全てがおすすめというわけではないので、今回の記事の情報も参考にしつつ投資をしてみてください。
また、米国株は1株単位から投資をすることができます。
もし気になる銘柄があったら、今回のランキングを参考にしつつ少額から投資を開始してみましょう。