FIRE

FIREするには1億円が必要?③サイドFIREなら5千万円で十分だ

1億円貯められないならサイドFIREを目指せ

さて、FIREを達成するためには、1億円が必要だという計算結果を前回の記事で紹介しました。私の前提条件(年間400万円投資・リターン5%)だと、1億円を貯めるまでに約16年かかります。

ただ、16年も待てるのかという問題もあります。たしかに、あと16年と考えると50代前半でリタイアすることが可能ですが、それだとやや遅い感じがします。できれば、10年くらいでFIREしたいのが本音です。年を重ねるほど体力も低下し、自身の理想とする生活もエンジョイできなくなる可能性もありますからね。

では、どうやったらFIREまでの時間を短くできるのでしょうか。私の場合、副業による収入増は難しいし、それなりに節約もしているのでこれ以上の支出減も見込めません。

そうした場合に有効なのが、サイドFIREになります。サイドFIREというのは、完全にリタイアするのではなく週に2-3日くらい働いて収入の不足分を補うというFIREことです。フルタイムで働く必要はないけれど、自分の好きな仕事などで最低限の収入を確保しようということです。

サイドFIREに必要な金額は5千万円

では、サイドFIREに必要な金額を計算していきます。前回と同様に4%ルールを用いますが、年間生活費の半分は自分で稼ぐと仮定します。計算結果は、下の表になります。

当たり前ですが、サイドFIREに必要な金額は、FIREに必要な金額の半分で済みます。年間生活費が400万円の場合、サイドFIREに必要なのは5000万円というわけです。4%ルールでは、5000万円の金融資産からは200万円の不労所得を得ることができるため、残りの200万円を稼げば良いというわけです。

年間で200万円を稼ぐというのはフルタイムに近い雇用形態で働く必要があるイメージですが、夫婦で200万円を稼げば良いとすると1人100万円になります。そうすれば、月8万円を稼げば良いことになります。これくらいであれば、週に2-3回働いても十分に稼ぐことができるのかなと思います。

 年間生活費   FIREに必要な金額  サイドFIREに必要な金額
100万円2500万円1250万円
200万円5000万円2500万円
300万円7500万円3750万円
400万円1億円5000万円
500万円1億2500万円6250万円
600万円1億5000万円7500万円
700万円1億7500万円8750万円
800万円2億1億円
900万円2億2500万円1億1250万円
1000万円2億5000万円1億2500万円
サイドFIREに必要な金額※4%ルールの場合

5千万円貯めるのに何年かかるのか

それでは、5千万円を貯めるには何年かかるのか再度計算してみましょう。もっとも、貯金で5千万円貯めるのではなく、資産運用しながら5千万円貯めるということもお忘れなく。

では、楽天証券のシミュレーションを使用して何年かかるか計算してみましょう。年間に投資できる金額がおおよそ400万円なので、333,333円を毎月積立して5%で運用した場合の結果が下の図になります。比較のために、前回計算したFIRE達成までの年数の図も掲載しました。

結果は、9年9か月となりました。私たち夫婦は現在30代なので、40代前半くらいに5千万円を貯めることができるということです。あと10年と考えると頑張れる気持ちもありますが、今のモチベーションを10年も維持できるかというところです。

サイドFIRE達成までの年数(引用:楽天証券)
FIRE達成までの年数(引用:楽天証券)

一方で運用期間が16年3ヶ月→9年9ヶ月となったことで、複利の力が弱まったと感じました。図では、運用収益(濃い青の部分)で複利による資産増加が表現されていますが、全体に占める割合が少なくなってしまいました。資産運用は運用期間が長いほど複利の力が強くなるのですが、サイドFIREでは運用期間が短くなることから複利を生かしきれない印象です。運用期間が短くなるほど、入金力(=収入-支出)が大切になことを再認識しました。

最後に今回の内容をまとめてみました。

すぐにFIREしたいならサイドFIREを目指せ

5千万円貯めるには約10年かかる(管理人の場合)

サイドFIREは運用期間が短くなり、複利の力が弱まる

皆さんもFIRE達成に必要な金額を計算してみましょう。