配当金・運用成績

【航空産業に強みのある7大商社の一角】双日(2768)【配当金:1,000円】~定時株主総会の案内が届きました~

双日(2768)~第18回定時株主総会の案内が届きました~

双日(2768)から定時株主総会の案内が届きましたので紹介していきます。

事業内容

双日は5大商社には含まれていませんが、双日と豊田通商に5大商社(三菱商事・伊藤忠商事・住友商事・丸紅・三井物産)を加えて7大商社と呼ばれています。

住友商事の記事でも触れましたが、総合商社の特徴の1つとして、コングロマリット(相互関連性のない事業で形成された複合企業)が挙げられます。

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双日も例外ではなく、大きく分けて9つの部門で事業が構成されています。それでは事業内容を見ていきましょう。

株主総会資料から事業内容を抜粋してみました。

事業内容
  1. 自動車:販売・組立製造・部品事業・検査事業・販売金融事業
  2. 航空産業・交通プロジェクト:民間機・防衛関連機器・鉄道・空港・船舶
  3. 機械・医療インフラ:プラント事業・産業機械事業・軸受事業
  4. エネルギー・社会インフラ:環境インフラ・電力・石油・ガス
  5. 金属・資源:石炭・鉄鉱石・鉄・非鉄・貴金属
  6. 化学:メタノール・レアアース・合成樹脂・光学電子部品
  7. 食料・アグリビジネス:穀物・小麦粉・水産物・菓子・コーヒー・化成肥料
  8. リテール・生活産業:アパレル・木材・食品・煙草・商業施設運営
  9. 産業基盤・都市開発:不動産開発・分譲・賃貸

双日には事業が9つもありますが、その中でも特に航空産業に強みがあると言われています。

国内民間航空機代理店としてシェアが1位であることや空港運営に取り組んでいることから、他の総合商社と比較しても航空産業は双日の核となる事業であります。

中期経営計画2023においては、ボーイング社とのパートナーシップの深化やビジネスジェット事業の拡大、空港関連ビジネスの強化が掲げられています。

新型コロナウイルスが落ち着いて国内や海外の航空需要が回復すれば、双日の業績も改善されてくるのではないでしょうか。逆に言うと、航空需要がある程度戻らないと強みである航空産業で利益を上げることは難しくなってくるかもしれません。

それでは、事業別(セグメント別)の当期純利益について見ていきます。

9つの事業のうち、純利益が増加した事業は「食料・アグリビジネス」の1つだけです。それ以外の8つの事業は横ばいか減益になっています。

唯一の増益となった「食料・アグリビジネス」では、海外肥料事業における取扱数量の増加によって業績が良かったとのことです。

では、「食料・アグリビジネス」の化成肥料についてもう少し詳しく見ていきます。

タイ、フィリピン、ベトナムの3カ国で高度化成肥料の製造・販売し、それぞれの国でトップクラスのシェアを誇っています。肥料は作物の種類に応じたものを製造しており、米・コーヒー・茶・果物などに適した肥料を販売しているそうです。

食料関連の事業は、安定した収益を見込むができます。どんなに経済が悪くなっても、人が生きていくためには食べていかなければならないのである程度の需要は常にあります。

出典:双日 第18回定時株主総会の資料

当期配当金:500円(年間配当金:1,000円) 

当期の配当金は500円でした。年間配当金は1,000円と前年度から700円の減配になっています。

過去の配当金推移を見てみると、2018年度と2019年度に1,700円(1株当たり17円)の配当が得られています。業績が回復すれば、2021年度も同程度の配当が期待できるのではないでしょうか。

中期経営計画 2020 では「連結配当性向を30%程度にする」との記載があることから、過去3年の配当性向は約30%で推移しています。

なお、中期経営計画 2023 では「連結配当性向を30%程度にする」かつ「下限配当の設定」と策定されましたので、来期の配当金を予測する際の参考になりそうです。還元姿勢は引き続き同程度ということでしょう。

2020年度は赤字にはなりませんでしたが、コロナ前の業績水準まで回復を期待したいです。

出典:双日 第18回定時株主総会の資料

配当利回り:4.3% 評価益:+55,885円

2020年度の配当利回りは、4.3%でした。

コロナショック後の株価が低迷していた時期に購入したこともあり、割安な株価で購入することができています。一方で、減配があったためにそれほど高い配当利回りにはなりませんでした。

ただ、仮に2019年度の配当金1,700円で配当利回りを算出すると、7.2%と一転して超高配当銘柄になります。そう言ったことも踏まえると、良いタイミングで投資することができたと思います。

ただ、住友商事と同じことが言えるのですが、あえて双日を投資対象として選ぶ理由があるのかということです。

総合商社へ投資する場合は双日以外にも5大商社の三菱商事や伊藤忠商事があるため、まずは5大商社から投資してみるのが良いのではと思います。

私が投資した理由としては、7大商社の中では株価が低いために少額から投資しやすかったためです。三菱商事に投資する場合は約30万円の資金が必要ですが、双日であればその10分の一金額で投資することが可能です。

また、三菱商事と住友商事をすでに保有していたため、5大商社に含まれない総合商社に投資したいという狙いもあったためです。

それではチャートを見ていきましょう。

コロナショックで約40%暴落していることが分かります。やはり商社は景気敏感株ということで、こういった場合には株価の変動が激しくなりがちです。

その後、2021年に入るまでは220円から250円くらいの間で推移しており、このタイミングで購入することができています。

2020年はグロース株の時代でしたが、2021年はバリュー株が復活しつつあります。そのような大きな動きも追い風にして、双日の株価もコロナショック前の水準に戻っています。

私は、235円500株購入しました。347円まで株価が上昇したことから、評価益も+55,885円と含み益が出ています。

出典:Yahoo ファイナンス

今後の方針

保有数が500株と他の銘柄と比較すると多いのですが、株価が低いために10数万円しか投資していません。

利益確定のために売却することも考えたのですが、2019年度の配当まで回復すれば配当利回りが7%越えになるために保有し続けてみようと思います。

ただし、ここから更に株価が上昇するかというとそれは難しいのではと予想しています。そのため、株価が上昇しない状態が続けば、一部だけ売却することも考えていました。

なぜ「考えていました」と書いたかというと、双日は株式併合を実施する見込みで、500株のうち一部だけを売却しにくいからです。

今回の併合では500株を100株に併合するので、現在保有している500株を株式併合時まで保有し続ければ100株になります。

ただ、例えば200株を売却して300株の保有になった場合には株式併合により60株と単元未満株になってしまい、色々と不都合な面が出てきます。

そういった背景もあり、500株をそのまま保有し続けようと判断しました。

株式併合についてはまだ不勉強なので、勉強してから後日解説をしていきます。