配当金・運用成績

【総合利回り10%越えの大手学習塾】早稲田アカデミー(4718)【配当金:2,500円】~定時株主総会の案内が届きました~

早稲田アカデミー(4718)~定時株主総会の案内が届きました~

早稲田アカデミー(4718)から定時株主総会の案内が届きましたので紹介していきます。

事業内容

早稲田アカデミーは、進学塾や学習塾を運営している企業です。

首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城)を中心に中学受験から大学受験を対象とした進学塾「早稲田アカデミー」のほか、医歯薬系大学受験に特化した専門予備校「野田クルゼ」、茨城県で展開する「水戸アカデミー」などの子会社があります。

早稲田アカデミーというと、難関校の合格実績とりわけ中学受験や高校受験に強いイメージを持っています。逆に、大学受験では他の塾に比べて知名度が低い印象です。

これは他の進学塾にもいえますが、「難関校○○に△△名合格」などのインパクトの大きい広告やCMを目にすることが多いです。こういった広告で宣伝できるようにするためには、難関校の合格実績を維持する必要があります。

塾の場合は、売上と合格実績がリンクするビジネスモデルであるため、絶えず結果(合格実績)を残し続けなければならない業界であります。

上記内容と同じようなことが、早稲田アカデミーの強みとして公式HPに記載があったのでそれをそのまま引用します。

難関校への圧倒的な合格実績という、顧客にとって明確で分かりやすい差別化を推進することでブランド力を向上させ、その結果として「難関校に行くなら早稲田アカデミー」という評判を作り出し、この評判と効果的な広告宣伝により、塾生数を伸ばし収益を拡大していく。

このビジネスモデルが確立しているところに当社の強みがあります。

引用:早稲田アカデミー公式HP

それでは、売上高の構成を見ていきます。

小学部(中学受験)の売上が過半数の55%と最も高く、次に中学部(高校受験)の売上が38%と続きます。

小学部(中学受験)や中学部(高校受験)に強みがある一方で高校部(大学受験)は売上に占める割合が1割にも満たないです。

2020年度の売上高は、前期比885百万円(8.85億円)の増加となっています。

新型コロナによる影響により前年度比で減少していると予想していたのですが、実際には売上高が増えています。特に、売上高の半分以上を占める小学部の売上高の増加が印象的です。

新型コロナの影響で売上高が増加した(減少しなかった)要因は、以下のことが考えられます。

緊急事態宣言が発令された4月から、Zoomを活用した「双方向Web授業」を開始しており、オンライン教育に素早く対応しています。

また、1回目の緊急事態宣言が解除された6月には 「対面授業」と「双方向Web授業」を選択受講できる「デュアル形式」を開始するなど、利用者側の多様なニーズを上手に取り込むことができたのではないでしょうか。

出典:早稲田アカデミー 第47回定時株主総会の資料

次に、売上高の推移を見ていきます。

売上高は2016年度から増加しており、コロナの影響を受けた2020年度もしっかりと売上を伸ばしています

では、経常利益と売上高経常利益率はどうなっているでしょうか。

売上高が増加しているので経常利益も増加していると言いたいところですが、2018年度を除くと1100百万円(11億円)程度で推移しています。

つまり、売上高の増加が利益の増加に直結していません。このことは、売上高経常利益率を見るとはっきりとわかります。

利益率の高かった2018年度を除くと、2016年度から利益率が徐々に低下しています。売上高がいくら増えていても利益が伸びていないのは、株主としては少し不安な部分でもあります。

2021年度は利益率が改善できるかどうかが注目です。

出典:早稲田アカデミー 決算説明会資料(2021年3月期)

当期配当金:1,500円(年間配当金:2,000円)+株主優待 

当期の配当金は1,500円でした。年間配当金は2,000円と前年度から変化はありません

過去の配当金推移を見てみると、2017年度から2019年度まで増配が続いていました。この間、経常利益が横ばいであったこともあり、配当性向は高くなっています。

出典:早稲田アカデミー HP(IR・投資家情報)

次に、配当性向を見ていきましょう。ここ数年の傾向では、配当性向は30-35%で推移しています。ただ、2020年度については、コロナショックによる利益の低下もあり、配当性向が60%と他の年度と比較して高くなっています。

出典:IR BANK

そして、早稲田アカデミーと言えば株主優待が手厚いことでも知られています。株主優待は年に2回もらえるますが、3月と9月で優待内容が異なります。

3月は、QUOカード1000円相当がいただけます。そして、3年以上継続保有すると2000円相当のQUOカードにグレードアップします。

9月は、株主優待券5000円相当がいただけます。そして、3年以上継続保有すると10000円相当の株主優待券になります。この株主優待券は早稲田アカデミーなどの授業料に使うことができます。

3年以上継続保有は個人的にはかなりハードルが高いですが、株主優待だけで12000円相当(2000円+10000)という超高配当銘柄は他にないと思うので、ぜひ3年間は保有し続けたいです。

出典:早稲田アカデミー HP(IR・投資家情報)

配当利回り:2.0% 評価益:-8,200円  

2020年度の配当利回りは、2.0%でした。日本株は高配当株投資をメインにしていますが、これまで購入してきた日本株の中では配当利回りが最も低いです。

投資した理由としては、配当金だけの純粋な配当利回りではなく、株主優待を含めた配当利回りがとても高いことに魅力を感じたからです。

配当金で2000円、株主優待で6000円相当ということは、約8.0%の配当利回りになります。しかも、3年以上保有し続ければ株主優待が倍の12000円相当になることから、10%越えの配当利回りです。

それではどれくらい投資しているかというと、1,000円100株購入しています。918円まで株価が下落したことから、評価益も-8,200円と含み損になっています。

それではチャートを見ていきましょう。

コロナショック前に株価が急上昇していたこともあり、短期間で上昇から下落に転じています。

その後は900円から1000円の間を行ったり来たりしてボックス相場になっています。ただ、年明け2月くらいから株価が下落し、900円を割り込むこともありました。

これは、増資をしたことによって1株当たりの価値が希薄化したことが1つの要因です。増資するという報道が出ると基本的には株価が下落します。

増資の理由としては、新規開校やリニューアルの設備投資資金、顧客サービス拡充および業務効率改善を目的としたソフトウェア開発資金に充てるそうです。

出典:Yahoo ファイナンス(過去2年)

今後の方針

株主優待も含めると高配当であることから、このまま保有し続けていきます。現状は含み損になっていますが、株主優待が拡充される3年以上は保有したいと考えています。

含み損を抱えている数少ない銘柄の1つですが、含み損を抱えるとメンタルや投資判断にどういう影響を与えるのかという視点を持ちながら銘柄を見守ります。