雑記

日本銀行金融研究所貨幣博物館でお金について学ぶ

貨幣博物館

東京都中央区日本橋には、日本銀行があります。そして日本橋は現在でも金融の街として知られています。

今回は東京駅付近で用事があったため、せっかくならと前から目をつけていた貨幣博物館に訪問しました。

場所は、日本銀行本館の向かいにある分館内になります。

貨幣博物館は、貨幣および貨幣に関する歴史的な資料が展示されています。 2015年11月21日にリニューアルオープンしたこともあり、館内はとてもきれいでした。

入口には、「日本銀行金融研究所 貨幣博物館」の文字が輝いています。

館内が撮影禁止だったのは残念だったのですが、入館料は無料ということで何度も訪れやすい場所ではあります。

ちなみに、貨幣博物館の向かいにある日銀本館はこんな感じの建物です。付近に入口が見当たらなかったのですが、後日調べてみると東西南北にそれぞれ入口があるそうです。

管理人が写真を撮影した場所は、おそらく南門と西門の間でちょうど入口が見えにくい場所だったみたいですす。

貨幣博物館の情報を簡単にまとめてみました。入館時にX線検査と所持品検査がありますので、ご注意ください。

貨幣博物館 メモ

開館時間:9時30分~16時30分(最終入館16時)

休館日:月曜日(祝休日は開館)、年末年始

入館料:無料

所要時間:1時間

備考:入館時にX線検査・所持品検査、無料のコインロッカーあり

「新成人のための人生とお金の知恵」は社会人必読の書

館内が撮影禁止だったのこともあり写真はありませんが、館内で配布されているパンフレット(写真左)がとても役に立つ内容でしたので紹介します。

そのパンフレットの名は、「新成人のための人生とお金の知恵」です。

新社会人向けにお金の知識を身に着けてもらおうと製作されたものだと思います。ものすごく薄いパンフレットですが、内容がぎゅっと濃縮されています。

まさにお金のプロが製作したことが分かるパンフレットです。

せっかくなので今回はパンフレットの内容を抜粋して紹介していきます。

①収入>支出にしましょう

あたりまえですが、収入>支出をすることの大切さが書いてありました。そして収入を増やすだけではなく、支出の見直しについても触れています。

支出の見直しは、「金利がかかる支出(分割払いなど)」「固定的な支出(家賃など)」「特別な支出(娯楽費など)」「習慣になった支出(タバコ・酒など)」の4つの支出を見直すと効果が大きいとのことです。

②複利の力を知りましょう

資産運用をしている人であれば常識ですが、複利の力についても書いてあります。

金利が高いほど、期間が長いほど複利の力が大きく働きお金がどんどん増えていくという事実を分かりやすいグラフで表現しています。

そして、「72の法則」も解説しています。72の法則とは、お金が2倍になる年数がすぐにわかる便利な式です。

例えば金利7%で資産運用できれば、72÷7≒10と計算でき、約10年でお金が2倍に増加することが分かります。

③お金を増やしたいとき

そして最も力がこもって説明されていたのが、この項目でした。

お金を増やすには運用が必要ですが、それに対する基本的な考え方が網羅されています。

  1. 仕事からの収入を増やす
  2. 運用は余裕資金でおこなう(生活費の1-2年分を確保)
  3. 安全で収益性のある金融商品は無い
  4. 分散運用・長期運用でリスクを小さく・複利の力を大きく
  5. お金の使い方を考えよう(自己投資・社会に投資)

資産運用の王道中の王道の考え方です。これを守れば、ほぼ確実にお金を増やすことができるという現代の資産運用の最適解であります。

しかも、最後にお金の使い方を考えようということで、お金を増やすだけでなく増えたお金の使い方まで触れているのが驚きました。

お金は使ってこそ意味があります。増やすだけではなく、使い方にも目を向けているのがとても印象的でした。

④お金を借りる前に

お金を借りる場合の知識がまとめてあります。

クレジットカードや消費者金融の金利は高く、金利の上限を超える場合は支払う必要がありません。

また、お金を返せない場合にどうすればよいか、自己破産というのはどういうものかについてしっかり解説しています。

借金に関する知識は、お金の知識の中で最も人に聞きにくい知識の1つだと思います。

借金について理解が不十分だと、クレジットカードのリボ払いや消費者金融で生活費を補填してしまうなどお金を減らすことにつながります。

このパンフレットに書いてある知識を知っているだけで安易な借金をしなくなると思うので、新社会人の全員が知っておくべき内容でした。

⑤リスクを管理しましょう

そして最後に、リスク管理の手法として貯蓄と保険について解説しています。

まずは、「損失だけ発生させるリスク」と「チャンスと一体のリスク」に備えるために、前者は貯蓄(必要に応じて保険)で対応し、後者は適正なリスクを取ろうと書かれています。

損失だけ発生するリスクは、けがや病気、自然災害などです。ある程度は、貯蓄や保険で対応可能といったところでしょう。

チャンスと一体のリスクは、(貯蓄や保険では対応できないけれど)幸せになるために避けては通れないリスクのことです。例としては、受験や恋愛、起業、資産運用などが挙げられています。

そして社会保険についても解説がありました。

民間保険に入る前に社会保険でカバーされていないか確認することが大切で、不足する場合は民間保険に必要な範囲で入ろうということです。

まとめ

貨幣博物館は、 貨幣および貨幣に関する歴史的な資料が数多く展示されており、お金の歴史について学ぶことができます。

また、館内には様々なパンフレットも備えてあり、今回紹介したようなお金の知恵を身につけられる良質な発行物もあります。

興味がある方は、ぜひ来館してみてください。