タカラレーベンの株主優待が廃止されました
株主優待が廃止でおこめ券がもらえなくなる
タカラレーベンといえば、株主優待でおこめ券がもらえることで知られています。管理人の場合も、7月におこめ券をもらいました。
タカラレーベンについては、下記の記事でも解説したのでこちらも参考にしてみてください。
ところが、先日タカラレーベンより株主優待廃止のアナウンスがありました。
廃止前の株主優待は、株の保有数量に応じてもらえるおこめ券の枚数が異なっていて、100株が最もお得な保有数量でした。
そのため、タカラレーベンの株を保有している個人投資家の多くは、100株だけ保有しているケースがほとんどではと予想しています。
そこで株主優待を廃止した理由や株価への影響について記事にしてみました。
株主優待廃止の時期
タカラレーベンからは、以下のお知らせがありました。
2021年3月31日現在の当社株主名簿に記載された株主の皆様への贈呈は既に実施しておりますが、以降の株主優待制度は廃止させていただきます。
出典:タカラレーベン(株主優待制度の廃止に関するお知らせ)
つまり、2021年4月から株主優待が廃止されるということです。4月以降に株主優待目当てで投資した人は、一度もおこめ券をもらえません。
株主優待廃止の理由
では、なぜ株主優待を廃止するのでしょうか。その理由についても、お知らせがありました。
当社は、より多くの方々に中長期的に当社株式を保有頂くことを目的として、2007年より株主優待制度(保有株式数に応じてお米券を付与)を実施してまいりました。
2021年5月に公表いたしました中期経営計画において、配当性向目標を従来より5ポイント引き上げ30~35%と致しました。
そのような中で、全ての株主様への公平な利益還元の観点から慎重に検討を重ねた結果、株主様への還元は配当金による利益還元を優先することとし、株主優待制度は廃止することといたしました。
出典:タカラレーベン(株主優待制度の廃止に関するお知らせ)
ざっくりまとめると、以下のようなかんじです。
- 現状の株主優待制度では公平な利益還元ができない(=100株保有が最もお得)
- 株主へ公平に利益還元するために配当金でおこなう
- 株主優待制度廃止の代わりに配当性向を5ポイント引き上げ
おこめ券1枚 VS 配当性向5ポイント引き上げ
株主優待を廃止する代わりに配当金が増えるなら良いのではと考える人もいると思いますが、管理人的には改悪です。
というのも、100株ホルダーとしては「おこめ券1枚440円の価値」と「配当性向5ポイント引き上げの価値」では、 「おこめ券1枚440円の価値」 の方が上だからです。
例えば、2020年度の年間配当金は1400円で配当性向約30%でした。そして配当性向5ポイント引き上げられて配当性向35%になった場合に、年間配当金がいくらになるでしょうか。
計算してみると、年間配当金は約1600円です。つまり、100株ホルダーにとって 「配当性向5ポイント引き上げの価値」 =「約200円」というわけです。
以上をまとめると、株主優待廃止前は株主優待で440円の還元を受けていたが、株主優待廃止後は約200円の還元になるということで改悪であると考えられます。
株主優待が廃止されると株価はどうなるのか
株価は暴落することが多い
一般的に株主優待が廃止されると、株価は暴落します。
特に株主優待が豪華でそれを目当ての個人投資家が多い銘柄ほど、すぐに手放すことが多いと思われます。
すぐに手放すということは、売り圧力になるために株価が暴落しやすいというわけです。
タカラレーベンの場合は株主優待目当ての人も多いと思いますが、配当利回りが約4%とそれなりの高利回りのため株価がどう反応するか気になるところです。
タカラレーベンの株価を確認
では、実際の株価を見ていきましょう。
340円から350円で推移していた株価は、320円付近まで一気に暴落しました。約7%株価が下落しています。
100株ホルダーは、株価の下落により2500円ほど株の評価額が下がってしまいました。これによって含み損に転落した人もいるのではないでしょうか。
株主還元の改悪&株価の下落でダブルパンチです。
最後に、参考までに1年チャートと10年チャートをのせました。ここ10年の株価推移を見ると、株価300円以下までは下落しにくいのではと思います。
まとめ
タカラレーベンの株主優待の廃止について解説しました。
おこめ券がもらえなくなり、以前よりも株主還元が減ったことから改悪だと結論付けました。
保有している100株はどうしようか検討中です。損切りしてでも手放すべきなんでしょうが、そこがうまく頭の中が整理できていません。
売りは買いよりも難しいという格言がありますが、まさにこの言葉のとおりです。