今回は、オール・カントリー(eMAXIS Slim 全世界株式)に125万円投資した結果について紹介します。
名実ともに最強の投資信託の1つと言えるオール・カントリーは、その名の通り全世界に分散投資可能です。
ところが、最近のウクライナ情勢や米国のインフレなどの状況が深刻化しており、世界中の株式市場が荒れた展開になっています
全世界に分散投資しているオール・カントリーといえど、世界中の株式市場が下落基調であればパフォーマンスが低下します。
そして遂に、125万円投資したオール・カントリーの含み益が全て吹き飛んでしまい、含み損を抱える展開になりました。
そこで今回は、現在も運用中のオール・カントリー125万円の運用成績を公開したいと思います。
それでは最後までお付き合いください。
なお、本記事の内容は動画も作成しました。気になる方は、以下の動画も参考してください。
※動画作成日と記事作成日が異なるため、内容が少し異なります。
オール・カントリー Fund of the Year 1位
オール・カントリーは、正式名称「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」という投資信託です。
投資信託で投資した経験があれば、「オール・カントリー」という単語は一度は聞いたことがあると思います。
オール・カントリーは、「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year」において3年連続で1位を獲得している投資信託です。
オール・カントリーは楽天証券でも投資することが可能であり、楽天証券でオール・カントリーをつみたて投資している個人投資家も多いのではないでしょうか。
オール・カントリーの基本情報
この投資信託の特徴は、以下のとおりです。
- MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックスに連動
- 先進国・後進国の株式に投資
- 為替ヘッジ無し
- 信託報酬:0.11%
- 設定日:2018年10月31日
一言で表現すると、「全世界に格安で投資できる投資信託」といえます。
連動するインデックスは「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス」です。
世界中の主要企業で構成される指数とだけ理解しておけば良いでしょう。
オール・カントリーの投資対象国
オール・カントリー(全世界)という単語を使ってはいますが、すべての国に投資しているわけではありません。
実際に投資対象となっている国と地域は、「先進国が23か国」「新興国が27か国」です。
国の数としては新興国の方が多くなっていますが、構成比率としては「先進国が88%」「新興国が12%」と先進国がほとんどです。
さらに国別の構成比率を見ると、米国が59.6%と約6割が米国になっています。
ここまで米国の比率が高くなっているのは、米国の株式市場の時価総額が他国の株式市場と比べても圧倒的に高いためです。
オール・カントリーの組入銘柄
オール・カントリーの組入銘柄を見ていきましょう。
米国が6割を占めていたことから想像できるように、上位10銘柄のうち9銘柄が米国企業です。
そして、GAFAMやテスラなどのハイパーグロース株で上位が独占されています。
それだけ米国企業の存在感が大きいと言えます。
例えば、オール・カントリーに100万円投資したとすると、3.6万円はアップルに投資していることになります。
マイクロソフトには3.3万円、アマゾンには2.2万円というようにGAFAMにも分散投資しつつ世界中の企業に広く投資しているわけです。
オール・カントリーのリターン
オール・カントリーの設定来のリターンを見ていきます。
設定来(設定日:2018年10月31日)のリターンは約60%です。
コロナショックの時は、一時40%ほど暴落していることが分かります。
しかし、その後は順調に回復し、多少上下を繰り返しながら右肩上がりでリターンが大きくなっています。
そして年間リターンは、以下のようになっています。
投資信託(ファンド)の設定が2018年のため、それ以前は連動を目指す指数(ベンチマーク)の年間リターンです。
直近10年間は、米国市場が絶好調だったこともあり、年間リターンが20%以上の年が5年間もありました。
一方で、マイナスのリターンに終わってしまう年もあり、毎年のようにプラスのリターンが得られるわけではないことを覚えておきましょう。
投資履歴と運用成績
それでは、オール・カントリーがどのような投資信託か理解できたと思うので、投資履歴と運用成績を見ていきましょう。
オール・カントリーの投資履歴
夫婦それぞれで毎月5万円ずつ(合計10万円)投資しています。
投資を開始した時期が微妙に異なるため、それぞれの投資額は65万円と60万円です。
まずこちらが2021年1月から投資を開始した特定口座①です。
こちらが2021年3月から投資を開始した特定口座②です。
投資総額は125万円です。
毎月5万円分を投資しているため、単価が上がると購入できる数量が減ります。
その一方で、単価が下がると購入できる数量が増えます。
この投資方法は「ドル・コスト平均法」と呼ばれ、長期投資の王道となる投資方法です。
オール・カントリーの運用成績
それでは、オール・カントリーの運用成績を見ていきます。
まずは、2021年1月から投資を開始した特定口座①です。
0.4%のリターンが得られています。65万円を投資して、+2,645円でした。
先月と比較すると、リターンが激減してしまいます。
投資開始してからのトータルリターンの推移を見ていくと、2022年1月頭には約7万円のリターンがありました。
ところが、米国のインフレやウクライナ情勢による株式相場の急落により、トータルリターンが急激に減少してほぼ「0」になっていることが分かります。
つい2か月前は約7万円の含み益になっていましたが、それがほぼ無くなってしまったわけです。
次に、2021年3月から投資を開始した特定口座②です。
-0.97%のリターンと含み損になりました。60万円を投資して、-5,823円です。
先ほどと同様に、投資開始してからのトータルリターンの推移を見ていくと、2022年1月頭には約5万円のリターンがありました。
ところが、2月に入ってからトータルリターンが急激に減少してほぼ「マイナス」になっていることが分かります。
それでは、特定口座①と②のリターンをまとめてみると以下のようになります。
買付金額 | 評価額 | リターン | |
特定口座① | 65万円 | 65万2645円 | +0.40% |
特定口座② | 60万円 | 59万4177円 | -0.97% |
合計 | 125万円 | 124万6811円 | -0.26% |
12末月時点では約10%のリターンがありましたが、ついにマイナスリターンに転落してしまいました。
ただ、あくまでも10年以上先を見据えた長期投資のため、投資開始して数年間のリターンは気にする必要はありません。
慌てて狼狽売りしないように注意したいものです。
まとめ
今回は、オール・カントリー(eMAXIS Slim 全世界株式)に125万円投資した結果について紹介しました。
オール・カントリーは「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year」において3年連続で1位を獲得している投資信託であり、投資している人も多い人気の投資信託です。
投資対象国は50か国にもなりますが、米国が約60%を占めています。
そして125万円投資した結果、-0.26%のリターンになっています。
これまで順調にリターンを伸ばし続けていましたが、ついに含み損を抱える展開になりました。
米国のインフレやウクライナ情勢による株式相場の急落により、最大で10%ほどあったリターンが一気にマイナスまで転落しています。
しかし、10年以上先を見据えた長期投資のため、相場の変化は気にせずに淡々と投資を継続していきます。
荒れた相場が続いていますが、絶対に狼狽売りせずに投資を続けていきましょう。
全世界ではなく、米国だけに投資する投資信託もあります。
つみたてNISAで投資しているので、こちらの記事を参考にしてください。
動画でも解説しています。
年間400万円投資の秘訣も解説しています。投資資金が確保できないという人にも参考になるはずです。