日経平均株価とは?
経済ニュースでも、日経平均が上がった下がったなどの話を聞くことが多いと思います。私自身も「日本経済新聞社が選んだ225社の平均株価」というくらいの知識しかありません。
単純に225社の株価の単純平均を表しているかと思いきや、みなし額面で換算して算出しているそうです。また、日経平均株価は値嵩株の影響を大きく受けて、日本全体の株価指数としては適当でないという話も聞いたことがあります。
それらを少し調べましたので、解説していきます。
日経平均株価は日本を代表する225社の平均株価
日経平均株価とは、東証一部上場企業から市場を代表する225銘柄を選定し、日本の株式市場で最も利用されている代表的な株価指数の1つです。
日経平均株価の値動きを見るだけで株式市場全体の値動きを把握することができます。
例えば、日経平均株価が上昇していれば株価が上昇している企業が多く、日経平均株価が下落していれば株価が下落している企業が多いと、全体の相場観をざっくりと把握できるというわけです。
それではどういった企業が日経平均株価に採用されているのでしょうか。現在の構成銘柄のうち、構成率の高い上位15銘柄を表にまとめました。
ファーストリテイリング | アドバンテスト | テルモ |
ソフトバンクグループ | KDDI | リクルートホールディングス |
東京エレクトロン | 信越化学工業 | 京セラ |
ファナック | エムスリー | 中外製薬 |
ダイキン工業 | TDK | ソニー |
まず、ファーストリテイリングはユニクロやGUを展開している企業です。ユニクロは誰もが知っていますが、ファーストリテイリングを知っている人は意外に少ないかもしれませんね。
次に、ソフトバンクグループは、携帯のソフトバンクやインターネット関連企業などを傘下に置く持ち株会社です。携帯のソフトバンクと関連はありますが別の企業になります。
次に、東京エレクトロンは、電気機器のメーカーになります。半導体やフラットパネルディスプレイの製造装置を開発・製造している企業です。正直なところ、普段生活している中ではあまり名前を聞くことがありません。
この3社が構成率の高いトップ3銘柄となっています。
それ以外では、空調機器のメーカーであるダイキンや携帯会社のKDDIなど馴染みのある企業がエントリーしています。
日経平均株価は値嵩株の影響を受けやすい
日経平均株価は日本を代表する株価指数なのですが、ある問題点を指摘されています。
それは、日経平均株価が225銘柄の単純平均(厳密にいうと単純平均ではありません)で算出されることから、値嵩株の影響を強く受けるということです。
値嵩株とは、株価の高い株式のことです。逆に、株価の低い株式を低位株といいます。
そして、日経平均株価の構成比率の高い上位3銘柄(ファーストリテイリング・ソフトバンクグループ・東京エレクトロン)は、いずれも値嵩株です。いや、値嵩株だからこそ構成比率で上位にランクインしています。
日経平均株価の構成比率が最も高いファーストリテイリングの株価は、1株当たり87,890円(4月9日終値)です。日本株は100株単位での売買なので、ファーストリテイリングの株を購入するには最低でも約900万円が必要です。
ファーストリテイリングの日経平均株価構成比率、すなわちファーストリテイリングの株価が日経平均株価に占める割合は約10%です。たった1社で10%はすごいですね。
そして上位3銘柄(ファーストリテイリング・ソフトバンクグループ・東京エレクトロン)だけで、約25%を占めます。つまり、たった3銘柄の株価変動により、日経平均株価が大きく変動する可能性があるということです。
一方で、日本で時価総額が一番大きいトヨタ自動車の日経平均株価構成比率は、約1%しかありません。トヨタ自動車よりも時価総額が低い企業の株価の方が、日経平均株価に与える影響が大きいというのは個人的には変な感じがします。
日経平均株価のまとめ
長くなってしまったので、次回も日経平均株価の解説をしていきます。
ここまでのことを簡単にまとめました。
- 東証一部上場企業から市場を代表する225銘柄を選定
- 日経平均株価は値嵩株の影響を受けやすい
- 「値嵩株」は株価の高い株式のこと ⇔株価の低い株式は「低位株」と呼ぶ
- 構成比率の高い上位3銘柄で約25%を占める