投資

【SPYD】配当金が欲しい投資初心者におすすめ米国高配当ETFを解説

SPYD(SPDR Portfolio S&P 500 High Dividend ETF)とは

SPYDの特徴

SPYDは、ステート・ストリートが運用する米国高配当ETFです。その名のとおり、高配当が魅力になっています。

高配当株の特徴としては、配当金が多くもらうことができる反面、投資家から不人気で株価が割安(株価の上昇が期待できない)といったこともあります。

特に個別株で高配当のものは、減配リスクや財務リスク(最悪の場合は倒産するなど)があるために気軽に投資しにくい面もあります。

ただ、SPYDのような高配当ETFであれば数10銘柄以上に分散されているため、個別株に比べて上記のようなリスクは低いといえます。

ETFで広く分散投資してリスクを低減しつつ、高配当を狙いたいという場合には選択肢の1つになるでしょう。

それでは、もうすこし詳しくSPYDを解説しています。

SPYDの構成銘柄

SPYDは、S&P500の構成銘柄のうち配当利回りの高い80銘柄に均等分散しています。均等分散ということで、1銘柄の割合は1%強になります。

S&P500は何かというと、米国の優良大型株500銘柄で構成されています。まさに、米国の株式市場のオールスターと言ってもいいでしょう。

そのオールスターのうち、配当利回りの高い80銘柄を均等に投資するというのがSPYDというわけです。

「配当が欲しいなら配当の高い銘柄をたくさん集めてETF化すれば良いよね」というシンプルなETFです。

構成銘柄トップ15は以下のとおりです。正直なところ、あまり聞いたことがない銘柄が多いです。

この中には、新型コロナワクチンで有名なファイザー(PFE)が含まれています。管理人も保有しています。

なお、銘柄の入れ替えは半年に1回行われるため、時期によって構成銘柄は異なります

出典:ETF.com

SPYDの構成セクター

セクター別に分析してみると、金融や不動産、エネルギーが多いことがわかります。

いかにも成熟しきって成長が見込めないようなセクターが多いです。あたりまえですが、成長が見込めないからこそ事業に投資するのではなく株主に還元して配当金が多くなります。

日本株に置き換えてみると、金融では三菱UFJや三井住友、エネルギーではエネオスが代表例です。「ザ・高配当銘柄」というイメージそのままです。

出典:ステート・ストリート公式HP

SPYDのチャート

それではチャートを見ていきましょう。基本的には緩やかな右肩上がりになっています。

ただ昨年のコロナショック時には、直前の高値40ドル付近から20数ドル付近まで暴落することがありました。

S&P500が30%程度下落したことを考慮すると、45%ほど下落したSPYDは暴落耐性があまり無いといえます。

100万円保有していたら、1か月くらいで55万円になるような資産は非常にリスキーですよね。SPYDはそういったものです。

しかし、SPYDは配当金を目当てで投資する場合が多いと思うので、暴落しても高配当が継続してくれれば良いという人もいるでしょう。

配当金が目的なら配当金さえ減らなければ良いのです。そういった考えであれば、握力を強くして保有し続けましょう。

配当金は株価に比べて下落しにくいと一般的に言われていますし、逆に暴落したタイミングを狙って投資するのも1つの考え方です。

そうすれば、配当金とその後の株価上昇で二重の利益を得ることができるかもしません。

出典:マネックス証券銘柄スカウター

SPYDの配当金

SPYDの配当金は、年に4回もらうことができます。過去数年間の配当金は以下のとおりです。

直近1年では、配当金:2.04ドル・配当利回り:4.7%になっています。

配当利回りは株価によって日々変動してしまいますが、それでも5%近い利回りがあるのはうれしいですね。

出典:マネックス証券銘柄スカウター

配当金をグラフで見てみると、時期によって配当金が異なることがわかります。そのため、1年間でどれくらいの配当利回りがあるかで評価することが良いと思います。

出典:マネックス証券銘柄スカウター

投資すべき人:配当金が欲しい人

以上のことから、どういった人がSPYDに投資すべきか考えました。

それは、配当金が欲しい人です。やはり、ETFでこれほど配当利回りが高いのは、特殊なETFを除いて他に無いと思いますので選択肢から外すことはできません。

配当金は年に4回ありますので、例えばFIRE達成後のように定期的な収入が欲しい場合はおすすめのETFです。

配当金の少ないETFや配当金が出ない投資信託の場合、お金が必要になったらそれらを定期的に売却してお金に替える必要があります。

これを抵抗なくできる人は、配当金は少ないけれどSPYDよりもリターンが大きいETF(例えばVTIなど)に投資するのが良いのではないでしょうか。

定期的にETFや投資信託を売却することは精神的に困難だという人は、SPYDのような高配当ETFが向いていると思います。

管理人の投資状況

保有数:135株

管理人もSPYDを135株保有しています。

平均取得価額は30.6ドルです。コロナショック時に投資したこともあり、現在の39ドルよりもかなり安い時に仕込んでいます。

暴落はいつ来るかわかりませんし、投資したタイミングはたまたま運がよかったということになります。

投資方針:暴落時に追加投資する

管理人の投資方針としては、このまま保有し続けて配当金をもらい続けます。約30%ほどの含み益がありますが、売却して利益は確定しません。

というのも、SPYDは配当金を目的として投資しているからです。利益が出ているからといって売却してしまうと配当金がもらえなくなってしまいます。

また、先ほども解説したようにSPYDは暴落しやすいです。そのため、暴落時に追加投資することを考えています。

暴落はいつ来るか予想できませんが、準備だけはしておこうと思います。

現在は40ドル付近まで上昇してしまい高く感じているので、投げ売りされるような場面に遭遇したら積極的に買い増ししていきたいです。