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インデックスファンドへの投資だけで資産形成できるのか【後編】

インデックスファンドへの投資だけで資産形成できるのか

前回の復習

前回は「インデックスファンドへの投資だけで資産形成できるのか」というテーマを解説しました。内容をさっと復習していきましょう。

投資初心者向けの投資手法としては、インデックスファンドをコツコツと積み立てることが最適解の1つと考えられています。

しかし、インデックスファンドの積み立ては簡単そうに見えますが、 投資期間中に株式相場の暴落を経験した時に狼狽売りをせずに投資を継続できるのかという問題があります。

そして暴落時にも投資を継続するために必要な経験・知識を深めることが重要になりますが、インデックスファンドへの投資だけでは十分ではありません。

ではどうすればよいかというと、個別株にも投資をしてみようと提案しました。

詳しい内容については、下記の記事を読んでみてください。

インデックスファンドへの投資だけで資産形成できるのか【前編】 インデックスファンドへの投資だけで資産形成できるのか 投資初心者はインデックスファンドで資産形成を始めよう 投資初心...

インデックスファンドだけではなく個別株にも投資すべき3つの理由

それでは、個別株投資にも投資すべき理由について解説していきます。インデックスファンド以外に個別株投資を始めたことによって気が付いたことを、実際の経験を交えて紹介したいと思います。

①個別株投資は手間がかかる=インデックスファンドの手軽さを再認識

まず、個別株投資をする際に問題となるのが、インデックスファンドと比較して手間がかかるということです。

例えば、S&P500に連動するインデックスファンドに投資する場合は、そのファンドに投資するだけで米国大型株500銘柄に分散投資することができます。

これを個別株投資で代替しようとすると、自分で500銘柄の米国株を購入する必要があります。しかも、米国企業のうちどの銘柄を選択するかは自分で考えなければなりません。

それとは逆に、分散せずに数銘柄に集中投資するというのも個別株投資なら可能です。ただ、投資初心者が集中投資するのは非常にリスクが高くお勧めできません。

優良な指数に連動し手数料の安いインデックスファンドに限りますが、インデックスファンドは少額でも分散投資が可能で平均的なリターンを手軽に得ることができます

たしかに個別株のように派手さは無いものの、投資初心者が高い確率で資産を増やしたい場合にはインデックスファンドの手軽さは魅力的です。

②個別株は値動きが激しい=インデックスファンドの値動きに慣れる

次に、個別株投資を始めて実感するのは、一般的にインデックスファンドに比べて個別株の値動きは激しいということです。

これは当たり前ではありますが、インデックスファンドのように複数銘柄に分散投資をした場合には、特定の銘柄の値動きの影響は小さくなります。

それが個別株の場合では、その企業の業績発表などによって目まぐるしく株価が上下します。

もちろん株価が下がるだけではなく上がることもあるのですが、たった1日で含み損に転落したり、1か月以上も下落トレンドが継続することもあります。

そして含み損や含み益の変化になれることで投資家としてもメンタルを鍛えることができると思います。

管理人の場合、インデックスファンドはつみたてNISAやiDeCoでも運用しているのですが、機械的に毎月積み立てしていることもあり日々の値動きを気にすることがありません。

しかし、その無頓着さによって激しい値動きに免疫が無く、暴落時に狼狽売りや投資を辞めてしまうことにつながる可能性があると思います。

つまり、個別株にも投資して株価の動きに慣れ、暴落時に慌てないメンタルを少しでも鍛えておこうというわけです。

③個別株でオリジナルのポートフォリオを組む=インデックスファンドを深く理解する

そして3つ目が、個別株でオリジナルのポートフォリオを組むことでインデックスファンドを深く理解できるというものです。

個別株投資は、できれば10銘柄以上に分散投資をして自分オリジナルのポートフォリオを組むことをおすすめします。

というのも、数銘柄だけでは分散投資をできませんし、銘柄をセクター毎に広く投資することもできません。

本来であれば10銘柄以上といわずにもっと分散させたいところですが、少しずつ銘柄を増やしていけばよいでしょう。

管理人の場合は、個別株投資では配当金を重視しています。そのため、配当利回りが4%以上の銘柄からなるべく様々な業種に分散するように選んだつもりです。

現在保有している銘柄の一例ですが、「ENEOS」「三菱UFJFG」「エクセディ」「オリックス」「早稲田アカデミー」「三菱商事」「ソフトバンク」「三菱HCキャピタル」などがあります。

上記の銘柄を選ぶ際には、配当金の推移や企業業績などをチェックする必要がありますし、ポートフォリオ全体でのバランスも考える必要があります。

管理人のポートフォリオは配当金を重視していることから、金融・資源・商社などの景気敏感な銘柄が多く、景気悪化時に安定的な配当を見込みにくいポートフォリオになっています。

安定的な配当金のために不景気にも強い別の銘柄を追加するなど、ポートフォリオのメンテナンスが欠かせません。

そして、オリジナルの個別株ポートフォリオを作り上げていく中で、インデックスファンドのポートフォリオや連動を目指すインデックス(指数)への理解が深まります

インデックスファンドの理解が深まれば、暴落時にも慌てずに投資を継続することができます。インデックス投資とはどういうものか本質を知っているからです。

まとめ

インデックスファンドへの投資だけで資産形成できるのかについて解説してきました。

投資初心者向けの投資手法としてインデックスファンドによる投資が最適解の1つと考えられていますが、暴落時にも狼狽売りをせずに投資を継続する必要があります。

暴落時にも投資を継続するためには、個別株に投資することでインデックスファンドの理解を深めてどんな投資手法か本質を知ることが欠かせません。

インデックスファンドは、投資初心者でも数10年という長い期間投資を継続すれば、極めて高い確率で資産を形成できます。

インデックスファンド投資を成功させるためにも、個別株投資という別の投資にも挑戦してみてはどうでしょうか。