武田薬品工業の株価暴落
2021年10月6日に武田薬品工業の株価が暴落しています。
武田薬品工業の株価はここ1年くらいはボックス相場(株価が一定の範囲内で推移すること)になっていて、株価が3,600円付近まで下落すると反発して株価が上昇することを繰り返していました。
ところが、今回は3,600円のラインを簡単に突き破って3,200円くらいまで暴落してしまい、暴落直前に投資した管理人はいきなり含み損を抱える展開です。
暴落の理由:睡眠障害治療薬の治験中断
暴落が発生した10月6日に、武田薬品工業は「睡眠障害治療薬の治験を中断する」という発表をしました。
開発中の薬が治療薬として市場に流通するには、効果や安全性を確認するための治験を行う必要があります。
今回のケースでは、睡眠障害治療薬の治験中に安全性の懸念が生じ、第2段階の治験を中止したのです。※現時点では正式に開発中止が決定したわけではありません。
この治療薬の予想売上高は、年間で最大40億ドルを見込んでいたこともあり、近い将来には主力の薬の1つとして期待されていました。
ところが、治験が突然中止になったことでその計画が揺らいでしまい、投資家の失望売りによる株価の暴落が発生したのです。
投資して2日で含み損4万円
そして手痛いダメージを受けたのが、暴落の2日前に投資した管理人です。
武田薬品工業は、株価が3,600円付近まで下落すると反発して株価が上昇をすることが続いていたため、3,600円付近まで下がったタイミングで投資しています。
数日から数週間くらいで短期的に株価が上昇したら売る目的で投資しました。
ところが、今回は反発するどころか一気に株価が下落してしまい、気が付いた時には約4万円の損失になっていたのです。
ある一定の範囲で株価が推移するボックス相場での小遣い稼ぎするには、下図のように下値で購入して上値で売却します。そうすることで銘柄にもよりますが、数万円の利益を得ることができます。
含み損を抱えた株の処遇
しかし、過去に何度か成功していた手法ではありましたが、今回はうまくいかずに失敗に終わったというわけです。
そして含み損を抱えた株の処遇ですが、損切りすべきかもしくは高配当なためこのまま保有し続けるか迷っています。
もし仮に、投資上級者であれば迷いなく損切りしているでしょう。
なぜなら、「投資した後に株価が反発してある程度株価が上昇したら売る」というシナリオで投資したにもかかわらず、株価がそれとは異なる動きをしたためです。
自分が思い描いたシナリオと投資目的から逸れたら損切りすべきことは、頭の中ではわかっています。ただ、それが素直に実行できないのが投資初心者です。
今まさに、損切りするかどうかで揺れています。
【参考】武田薬品工業のボックス相場で小遣い稼ぎ
武田薬品工業のように、ボックス相場にある株では下値と上値を見極めることで小遣い稼ぎをすることもできます。
過去にボックス相場での短中期売買に挑戦したので、下記の記事も参考にしてください。ただし、今回のように思わぬ損害を被ることもあるので注意が必要です。