初心者には10万円以下の株主優待株がおすすめ
株式投資を始めるにあたって、最初にどのような株を買えばよいかは非常に悩ましい問題です。
昨年から株式投資を始めた管理人の目線では、高配当株がおすすめであると紹介しました。
ただ、高配当株と同じくらいおすすめなのが株主優待株です。
株主優待とは、その企業の商品などの優待を株主に贈る制度です。例えば、カタログギフトやクオカード、自社製品の割引券などがあります。
株主優待は日本独自の制度ともいわれており、米国株には株主優待制度がありません。
※例えば同じマクドナルドでも、日本のマクドナルドに投資すれば株主優待をもらうことができますが、米国のマクドナルドに投資しても株主優待はもらえません。
株主優待は配当金と同じように投資をした成果を体感することができるため、投資初心者にはおすすめの投資手法です。
とはいえ、投資を始めたばかりではどの銘柄に投資すればよいかわからないでしょう。
そこで初心者におすすめの10万円以下で買える株主優待株3銘柄を紹介していきます。
東京個別指導学院(9831)
基本情報
東京個別指導学院は、個別指導の学習塾を展開している企業です。集団授業ではなく、講師1人に対して生徒1人(もしくは2人)といった個別形式で指導する塾になります。
1株当たりの株価は652円であることから、約6万5000円で投資することが可能です。
今期の配当利回り(予想)は3.99%と、高配当の目安である4%をわずかに下回っていますが十分に高配当と言えるでしょう。
株主優待
東京個別指導学院の株主優待は、非常に人気があります。現時点では、8つの商品から1つ選べるようになっています。
この中で一番お得なのは、図書カード(1500円分)です。これを利回りに換算すると2%強になります。
配当金と株主優待の価値を合計すると総合利回りは6%を超え、超高配当銘柄です。
なお、株主優待の権利確定月は2月であり、2022年2月24日に株を保有していれば株主優待をもらうことができます。
配当金
今期の配当金(予想)は、2,600円(100株)です。
過去の配当推移を見てみると、2016年以降はほぼ同額の配当金を出しています。
配当金が今後も増え続ける期待は薄いですが、配当金と株主優待で6%を超える配当利回りは魅力的です。
ヤマダホールディングス(9831)
基本情報
ヤマダホールディングスは、国内最大の家電量販店「ヤマダ電機」を展開しています。
近年は、家電以外にも住宅関連設備やインテリアにも進出しています。お家騒動があった「大塚家具」を子会社化したことは記憶に新しいです。
1株当たりの株価は464円と、約4万6000円で投資することが可能です。
今期の配当利回りの予想は出ていませんが、過去の実績からは4%弱は期待できます。
株主優待
ヤマダホールディングスの株主優待も個人投資家からとても人気があります。
気になる株主優待の内容は、ヤマダ電機などで使用できるお買い物割引券です。近くに店舗がある人にとっては、ほぼ現金と同じように使えるのが良いですね。
さらにありがたいことに、年に2回(3月と9月)もらえます。また、持ち株数に応じて優待額が変化しますが、一番お得なのは100株です。
なお、次回の株主優待の権利確定月は3月であり、2022年3月29日に株を保有していれば株主優待をもらうことができます。
配当金
今期の配当金(昨期と同額と予想)は、1,800円(100株)です。
過去の配当推移を見てみると、昨年に増配したことがわかります。配当金を倍近く一気に増配した理由は何かあるのでしょうか。
実は昨年に株主優待を改悪したのですが、その代わりに配当金を上げていたのです。
つまり、単純に増配したのではなく、株主優待での還元を減らして配当金での還元を増やしています。
※ただ、株主優待を減らした分の価値のほうが大きいため、総合的には改悪された印象です。
とはいえ、株主優待も含めた総合利回りは約7%であるため、近所にヤマダ電機がある人は投資してみてはどうでしょうか。
参考記事
AOKIホールディングス(8214)
基本情報
AOKIホールディングスは、紳士服量販店AOKIを中心とした会社です。AOKI以外にも若者向けのORIHICA、ブライダル関連のアニヴェルセル、カラオケのコート・ダジュールなども展開しています。
1株当たりの株価は702円と、約7万円で投資することが可能です。
今期の配当利回り(予想)は1.42%と配当金は少ないです。新型コロナの影響でスーツやブライダル事業が大打撃を受けていることもあり、厳しい経営状態になっています。
株主優待
AOKIホールディングスの株主優待は、仕事着がスーツの人にとてもおすすめです。
株主優待の内容は、AOKIとORIHICAで使える20%オフ株主優待券(アニヴェルセルカフェは10%)になります。
この株主優待券の最大の特徴は、他の割引券と併用できることやセール品でも使えるという点です。
例えば、5万円のスーツが株主優待券を使えば4万円で買えるため、1万円の価値があります。
しかも、職場の福利厚生でベネフィットに加入している場合には、ベネフィットの割引券10%オフと株主優待券20%オフが併用できます。
過去の記事に、裏技のような「スーツを更に28%安く買う方法」を紹介しているので読んでみてください。
株主優待券は保有株数に応じてもらえる割引券の枚数が異なります。 一番お得なのは100株なので、投資する際には100株にしておきましょう。
配当金
今期の配当金(予想)は、1,000円(100株)です。
過去の配当推移を見てみると、昨年は一気に減配しています。これはコロナの影響で業績が悪化したためです。
もともとAOKIホールディングスは、スーツの需要が年々縮小していく中で経営を多角化しようとウェディングやカラオケなどにも進出していました。
ただ、せっかく異業種まで手を広げてリスク分散していたにもかかわらず、「スーツ・ウェディング・カラオケ」のすべてがコロナの影響を受けたのは想定外の事態だったでしょう。
コロナの終息が見えない中で苦しい経営状況が続いていくので配当金にはあまり期待しないほうが良いです。
まとめ
初心者におすすめの株主優待株3銘柄を紹介しました。
今回紹介した株のうち現時点で保有しているのは、ヤマダホールディングスだけです。
株主優待は、現物が手元に届くので配当金をもらうよりも投資をしている実感がわきます。
しかもAOKIホールディングスの株主優待のように、使い方次第では数千円から1万円分の価値があるようなものもあります。
どんな株主優待があるのかを調べるついでに、どういった企業があるのかも一緒に勉強できるのもいいですね。
まずは、10万円以下の株主優待株から始めてみてはどうでしょうか。